フクロウの福ちゃん

この子は数年前名古屋のビジネスホテルに泊まった時にフロントにいたアイドルの小さな人懐っこいフクロウの福ちゃんをイメージして作った。あんな小さなフクロウを見たのは初めてで、あんな小さいフクロウがいる事を知ったのも初めてだった。十五、六の頃父が鳥が好きでフクロウを買ってきた事がある。鳥籠の周囲を回ると私の動きに合わして顔がついてくる。人間の目には見えない速さで首をもどしているのだとか、今や何も覚えていないのだが餌が生もので、糞がものすごく臭いのに閉口して数日しかいなかった。その後に来たのが緑いろのオウムで、みどりちゃん、この子はその後四十六年いた。その前にいた九官鳥の九ちゃんと掛け合いでしゃべっていた。みどりちゃんには、その頃流行っていた「黒猫のタンゴ」を教え九ちゃんは「鳩ぽっぽ」が気に入っていた。他にも小鳥が何羽かいて、水の音がするといっせいに鳴き出した。